
真珠の品質

サイズ:真珠は20 mm以上の大きさに成長するものもあります。サイズが大きく、かつ高い品質を有する真珠は希少で高価となります。
重量:真珠の重量は通常カラット(ct)で表されます。1カラットは0.2グラムに相当します。多くの養殖真珠の場合、重量ではなくサイズ(mm)で取引されます。天然真珠の場合、グレインという単位も使用されます(1グレイン=0.25カラット=0.05グラム)。
形状:形が均一であることは重要なクオリティの要素です。形状には真円形、オーバル、ドロップ、ボタン型、樽型、バロックなどがあります。

カラー:地色(ボディ・カラー)に加えて、多くの場合虹色の効果(オリエント)を伴います。典型的な地色としては、白、クリーム、黄、オレンジ、茶、黒、灰、ローズなどが挙げられます。

オリエント:真珠表面の薄い板状アラゴナイトによって虹色の効果が生じます。規則正しく並んだ層構造により光の干渉効果が生じ、オリエントを作り出します。
オリエントはローズ、緑、そのほかの干渉色となって現れます。一般的に暗い地色の真珠は明るいものよりもこの虹色効果が強調されます。

光沢:真珠表面に入射してくる光は板状アラゴナイトによって反射、拡散され、特徴的な真珠光沢を生じます。高い光沢を持つ真珠ほど高品質とされ、よりよい光沢を得るために、しばしば真珠表面は磨かれることがあります。

表面状態:高品質の真珠はその表面にほとんど傷やへこみ等がありません。表面状態の基準としては、滑らかさ、均一性、表面の異常、等が評価されます。


異なる表面状態の例。左:表面が均一ではないフレンチポリネシア養殖真珠。右:表面が均一なフレンチポリネシア養殖真珠。 写真:SSEF
粒の均一性:真珠のネックレスの場合、構成する真珠の見た目や品質が揃っていることがネックレス全体の品質と評価を決定する重要な要素となります。
真珠層の厚み:養殖のアコヤ真珠、南洋真珠、タヒチ真珠は通常有核です。核の上の真珠層の厚みは品質要素として評価されます。下の養殖真珠の断面写真では中心に位置する核が見て取れます。実際には真珠を切断せずとも、X線で観察することにより真珠層の厚みを測定することができます。

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